【導入:哲学】
15分。 それだけの時間があれば、長年の痛みは消せる。 ただし、「見立て」が完璧であればの話だ。
【現象:Mitate】
本日、来院された慢性腰痛の患者様。 「ずっと立っていると辛い」「座り続けても痛む」 その痛みの悪循環を断ち切るために必要なのは、時間をかけたマッサージではない。
私が視たのは、腰ではなく**「左脚の長さ」**である。
明らかに左脚が長く、仮性延長(Pseudo-lengthening)を起こしている。 そして、それに呼応するように**「左の臀部(お尻)」の位置が大きく下がっていた。**
【考察:教科書の嘘】
教科書を開けば、こう書いてあるだろう。 「脚長差(足の長さの違い)が、骨盤の傾きを生み、腰痛を招く」と。
正解だ。しかし、それは「現象」の説明であって「原因」ではない。 「なぜ、左足が長くなってしまったのか?」 教科書はそこまで教えてくれません。
骨盤が勝手に歪むわけではない。 何かが骨盤を引っ張り、歪ませているのだ。 その「犯人」を創造的に探り当てる作業こそが、我々の仕事である。
図:臀部の筋緊張低下による仮性延長のメカニズム
【施術:Sejyutu】
今回のケース、犯人は明白だった。 下がっている左臀部の深層に、強烈な**「硬結(コリの核)」**が存在していたからだ。
この硬結が筋肉の機能を奪い、重力に負けさせ、お尻を下げ、結果として足を長く見せていた。 つまり、腰痛は単なる「被害者」に過ぎない。
私はその「核」に対し、15分間のSejyutuを行った。 腰にはほとんど触れない。 狙うのは、見立てで特定した一点のみ。
的ハズレな場所を60分揉んでも、結果はゼロだ。 しかし、的確なポイントであれば、15分で世界は変わる。
【結果:Truth】
施術後。 「痛みが……ないです」
魔法ではない。物理的なロジックの結果である。 臀部の機能が戻り、位置が上がり、足の長さが揃ったことで、腰への牽引ストレスが消滅したのだ。
【結論】
施術とは、時間の切り売りではない。 原因を創造的に探り当てる**「解答探し」**である。
もしあなたが、長い時間揉まれても治らない痛みを抱えているのなら。 それは時間が足りないのではなく、「場所」が間違っているのかもしれない。