健康の哲学(根本思想)

「自然治癒力」とは一体何なのか?目覚めさせる秘訣について

「色々試したけど、この痛みはもう良くならないのかもしれない…」

長引く不調や繰り返す症状に、そんな風に諦めかけてはいませんか? しかし、あなたの身体には、本来素晴らしい「治る力」=自然治癒力が備わっています。私は、この力を最大限に引き出すことこそが、真の根本改善への唯一の道だと考えています。

この記事では、私が考える自然治癒力の正体と、その力を効果的に目覚めさせるための「秘訣」について、私の探求の旅路を交えて解説していきます。

私が考える「自然治癒力」の源泉 – それは「弾力性」というエネルギー

「自然治癒力」と聞くと、漠然としたイメージを持つかもしれません。私は、この力をより具体的に「回復力=弾力性」と捉えています。

この「弾力性」は、単に身体が柔らかいということではありません。それは、外部からのストレスやダメージに対して、しなやかに受け止め、そして元の健康な状態へと力強く復元しようとする、生命エネルギーそのものです。

この弾力性のエネルギーこそが、私たちの走力、筋力、瞬発力といった身体能力の根幹であり、あらゆるケガや不調からの回復を支える源なのです。

なぜ「自分を知る」ことが、自然治癒力を高めるのか?

では、その「自然に働く力」である弾力性を、より効果的に働かせるにはどうすれば良いのでしょうか? その答えは、「自分を知る」こと、つまり「自覚する」ことにあります。

エネルギーは自然に働く力ですが、その働きがそこにあることを「認識」しなければ、その力を最大限に活かすことはできません。そして、「認識」とは、知覚や感覚(触れる、動かすなど)を通じて、身体の状態を脳に知らせることです。

つまり、「自分を知る」とは、自分の身体の些細な変化やサインに気づき、それを脳が「問題がある」「ここを治すべきだ」と意識すること。このプロセスを経て初めて、脳は治癒のためのエネルギーを優先的に、そして効果的に使うことができるようになるのです。

なぜ、強制的なアプローチだけではダメなのか?

「それなら、外から強い力でほぐしたり、揉んだりすれば早く治るのでは?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、自然治癒力は「自然に」働くエネルギーです。強制的な力は、いずれその働きを衰退させてしまいます。

ボールが転がりやすいように摩擦を減らし、ボールが自然に転がり続けられる環境を整えてあげれば、エネルギーは停滞することなく、より長く転がり続けることができます。

私たちの身体も同じです。誰かに言われたから、あるいは無理やり行う強制的なアプローチは、一時的な効果はあっても、根本的な解決には至りません。それは、そこに「自分の意志」や「身体の自然な欲求」というエネルギーが伴っていないからです。

自分が本当に「治りたい」と感じ、身体が自然に求める動きやケアを行う時、そこには計り知れないエネルギーが働きます。その無意識的で自然なエネルギーを最大限に引き出し、効率よく働かせることが、身体の回復力を高める唯一の方法なのです。

しかし、この大切な「弾力性」を奪い、治癒のプロセスを妨げてしまう具体的な要因も存在します。その代表例である「むくみ」や「過度な緊張」については、こちらの記事で詳しく掘り下げています。

見えない「エネルギー」をどう捉え、どう活かすか?

「エネルギー」と聞くと、少しスピリチュアルな印象を受けるかもしれません。しかし、物理学の世界には、位置エネルギー、運動エネルギー、熱エネルギーなど、目には見えなくても確かに存在し、自然に仕事をしているエネルギーが多数存在します。

自然治癒力のエネルギーも、これと似ています。それは確かに私たちの身体に備わっていますが、その存在や働きを意識的に、感覚的に「知る」ことで、初めてその治癒プロセスを促進させることができるのです。

あなたが専門家になる必要はない – 「感覚的な理解」が癒しを生む

「腰が痛い」と感じても、その痛みを引き起こしたきっかけや根本原因は、腰以外の場所にあることがほとんどです。その「腰以外の無意識な問題」をどう捉え、どう意識させるかが、自然治癒力を高める鍵となります。

しかし、あなたが解剖学や生理学の専門家になる必要は全くありません。大切なのは、言葉による頭での理解ではなく、「感覚的に」ご自身の身体の状態を知り、理解することです。(私は、「狭窄症」や「ヘルニア」といった専門用語で状態を説明することは、かえって自然治癒力を阻害する可能性もあると考えています。)

施術家は、問診・視診・触診を通じて、あなたの知覚と感覚を使い、あなた自身に身体の問題を「認識」してもらうお手伝いをします。この「感覚的な理解」こそが、あなたの内に眠る癒しのエネルギーを呼び覚まし、自然治癒力を最大限に高めるのです。

まとめ:あなたの身体に眠る「治る力」を信じよう

長引く痛みや不調は、決してあなた一人のせいではありません。そして、諦める必要もありません。

大切なのは、ご自身の身体に素晴らしい「治る力(自然治癒力=弾力性)」が備わっていることを信じ、その力を最大限に引き出すための「きっかけ」を作ってあげることです。

そのきっかけとは、「自分を知る」こと。

このブログが、その「自分を知る」旅の、確かな道しるべとなることを願っています。頭で理解するだけでなく、身体で感じ、心で納得する。そんな根本改善への道を、一緒に探求していきましょう。

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