はじめに:食後の「だるさ」や「眠気」、年のせいだと諦めていませんか?
食後に、急激な眠気に襲われる。なんだか集中力が続かない。理由もなくイライラしてしまう…。
もし、あなたがこのような症状に心当たりがあるなら、それは「血糖値スパイク」、つまり食後の血糖値がジェットコースターのように乱高下しているサインかもしれません。
この記事では、なぜ血糖値スパイクが起こるのか、その背景にある自律神経という、見えざる操縦士の存在について解き明かしていきます。
なぜ、あなたの身体は血糖値をコントロールできないのか?
通常、私たちの身体は、食事で血糖値が上がるとインスリンというホルモンを分泌し、糖を細胞に吸収させることで、血糖値を安定させます。このシステムは、幾重にもセキュリティが張り巡らされた、非常に精巧なものです。
では、なぜスパイクは起こるのか。 それは、この調節機能そのものが、何らかの原因により低下しているからです。
そして、その調節機能の最も重要な司令塔の一つが、自律神経なのです。
自律神経という「蛇口」の故障

インスリンの分泌は、自律神経によって絶妙にコントロールされています。
- 副交感神経(リラックス): 食後に働き、インスリンの分泌を促進します。
- 交感神経(興奮): ストレス時などに働き、インスリンの分泌を抑制します。
健康な身体では、この2つの蛇口が繊細に調整され、インスリンが適切なタイミングで、適切な量だけ分泌されます。
しかし、もし自律神経が乱れていたら? 蛇口が壊れ、インスリンが一気にドバっと出たり、逆に必要な時に出なかったりする。これが、血糖値スパイクを引き起こす、身体の内部で起きている混乱の正体です。
では、なぜ自律神経は乱れるのか?
その答えは、ストレスといった精神的な問題だけではありません。 むしろ、姿勢や脊柱の歪みといった、物理的な問題が神経の伝達を妨げ、自律神経の機能を低下させているケースが非常に多いのです。
まとめ:あなたが本当に向き合うべきもの
血糖値スパイクを根本から改善するには、食事や運動だけでは不十分です。 まず、あなたの身体の「土台」を整え、自律神経という司令塔が正しく機能できる環境を取り戻す必要があります。
背中や首回りのむくみや動きを改善し、滞りをなくす。 その上で、食事や運動を見直す。
その順番こそが、あなたが血糖値の乱高下から解放されるための、最も確実な道筋なのです。