痛みの本質を探る(原因とメカニズム)

【慢性腰痛の真実】ヘルニアは「原因」ではなく「結果」である

はじめに:「ヘルニアだから仕方ない」という診断に、疑問を持ったことはありませんか?

「あなたの腰痛の原因は、椎間板ヘルニアです」

腰痛アイコン

そう診断され、「もう治らない」「一生付き合っていくしかない」と、心のどこかで諦めてしまってはいないでしょうか。マッサージをすればその日は楽になるが、翌朝には元通り…その繰り返しに、希望を失いかけてはいませんか。

しかし、もし、その常識が根本から間違っていたとしたら?

この記事は、長年の腰痛治療の末に私がたどり着いた、「ヘルニアは原因ではなく、結果に過ぎない」という、一つの真実についての考察です。どうか、希望を捨てずに読み進めてください。

ヘルニアは「犯人」ではない:原因と結果の法則

私が「ヘルニアは腰痛の主犯格ではない」と断言できる理由は、非常にシンプルです。それは「原因と結果」を見れば明らかだからです。

ヘルニアは、ある日突然、何もないところに現れたわけではありません。それは、長年の身体への負担が積み重なった「結果」として生じたものです。

であるならば、ヘルニアになった「原因」が必ず存在するはずです。その大元を無視して、結果であるヘルニアだけを問題視するのは、蛇口から水が漏れているのに、必死に床を拭いているのと同じことです。

医学的なデータは、「腰痛患者にはヘルニアが多く見られる」という相関関係を示すかもしれません。しかし、それは「ヘルニアが痛みを引き起こしている」という因果関係を証明するものでは決してありません。

私の臨床が示す「本当の問い」

では、その「本当の原因」はどこにあるのか? 私の臨床経験は、常に一つの奇妙な事実にたどり着きました。

この問いこそが、長年見過ごされてきた、慢性腰痛の根本原因を解き明かす鍵だったのです。

核心的な答え:それは、首から始まる「脊髄の機能不全」

あなたの慢性腰痛の本当の原因。それは、「後頭部から頸部にかけての問題が引き起こす、脊髄神経そのものの機能不全」にある、と私は結論づけています。

にわかには信じられないかもしれません。しかし、臨床の現場では、この繋がりを示すヒントが至る所に転がっていました。

膀胱経イラストイメージ
膀胱経のイメージ
  • 東洋医学の経絡では、腰を通る膀胱経や胆経は、いずれも頭部を通過します。
  • 頭鍼療法が、腰痛を改善するという臨床データも存在します。
  • 頸部の自律神経へのアプローチで、腰痛が軽減するケースも少なくありません。

これらのアプローチがなぜ効果を発揮するのか。それは、意図せずして「脊髄を養う血流」「神経の伝達効率」に影響を与えているからです。

あなたの首のコリやむくみは、単なる肩こりではありません。それは、脊髄全体の生命線を脅かす、身体からの悲鳴なのです。この状態で、いくら結果であるヘルニアを問題にしても、大元である脊髄が正常に機能できなければ、痛みは必ず再発します。

「10」の答えより、「0から10」のプロセスを

私がここで語っているのは、教科書に書かれた知識の受け売りではありません。「頭のツボが腰に効く」という「10」の答えだけを知っても、本質を理解したことにはなりません。

私が探求してきたのは、「0」から「10」に至るまでの、なぜ頭部の施術が腰を軽快させるのか、その身体の「密」な繋がり、その全てのプロセスです。それは、長年の試行錯誤の末に解き明かした、身体の「理(ことわり)」そのものです。

まとめ:診断名という「結果」に、惑わされないで

長年あなたを苦しめてきた慢性腰痛。 その原因は、ヘルニアという「結果」ではありませんでした。

それは、あなたの首や頭のコリが引き起こす、「脊髄の機能不全」という、身体からの悲鳴だったのです。

たとえヘルニアがあったとしても、その大元である脊髄全体の動きをしなやかにし、組織の弾力性を取り戻せば、結果であるヘルニアは自然と治まっていきます。

「どこに行っても治らない」と諦めてしまう前に、一度、診断名という「結果」から目を離し、ご自身の痛みの「本当の原因」について、考えてみてはいかがでしょうか。その一歩が、あなたが痛みなく毎日を過ごせる未来へと繋がるはずです。

-痛みの本質を探る(原因とメカニズム)
-